2012年11月20日
美濃六作お披露目会/名古屋おもてなし武将隊「天下一大茶会」開催
前田慶次殿をモチーフにした「卵溌剌」を透かし見る名古屋おもてなし武将隊・前田利家殿
六武将をテーマにした陶磁器作品
「美濃六作」をお披露目
2012年11月17日(日)に名古屋おもてなし武将隊は、八事山興正寺・竹翠亭にて、初の茶会「天下一大茶会」を開催。また、茶席会場では、安土桃山時代、織田信長を始めとした戦国武将が愛した茶の湯と陶磁器にちなみ、美濃焼新進気鋭の陶工六名と名古屋おもてなし武将隊とのコラボした「美濃六作」陶磁器六作品のお披露目会も開催。2011年に開催された国際陶磁器フェスティバル美濃'11にて選定された陶工六名による各武将にちなんだ作品が紹介されました。
六武将をテーマにした陶磁器作品
「美濃六作」をお披露目
2012年11月17日(日)に名古屋おもてなし武将隊は、八事山興正寺・竹翠亭にて、初の茶会「天下一大茶会」を開催。また、茶席会場では、安土桃山時代、織田信長を始めとした戦国武将が愛した茶の湯と陶磁器にちなみ、美濃焼新進気鋭の陶工六名と名古屋おもてなし武将隊とのコラボした「美濃六作」陶磁器六作品のお披露目会も開催。2011年に開催された国際陶磁器フェスティバル美濃'11にて選定された陶工六名による各武将にちなんだ作品が紹介されました。
「天下一大茶会」を前に、今回名古屋おもてなし武将隊六武将に対して2011年国際陶磁器フェスティバル美濃'11にて選定された陶工六名によるそれぞれの武将をイメージした陶磁器六作品のお披露目会があり、今回の作品をプロデュースした神谷利徳氏(神谷デザイン)より、挨拶と各陶工作品の解説。2011年国際陶磁器フェスティバル開催時に武将隊とのご縁があり、戦国・安土桃山時代の焼き物が華咲いた時代には、織田信長が瀬戸六作を作った。それに続き、古田織部・織部六作があり、華やかな茶の湯の文化を支え、今日の焼き物を作ったと解説。改めて、平成によみがえる現代の美濃六作を作ろうと企画したことを説明。茶の湯のしっかりした茶碗は高額になるため、マグカップのような身近で手に取っていただきやすいものをプロデュース。全国的に活躍されている陶工六名の方にそれぞれの六武将をイメージした作品にされたとのこと。また、今回の「天下一大茶会」のお茶碗は、また別の方の作品でお茶が楽しめるように工夫されていました。
このお披露目では、豊臣秀吉公をイメージした作品「桐織部」丹羽哲男氏と、徳川家康公をイメージした作品「葵志野」佐藤公一郎氏二名が、それぞれの作品解説をされました。
豊臣秀吉「桐織部」制作の丹羽哲男氏は、森蘭丸の土岐市の出身、戦国時代から代々窯を受け継いだ陶工の一人として、古田織部の意志を受け継いで今回マグカップを作らせていただきましたと挨拶。この作品の窯は、最新のハイブリット窯を使用。昔は薪で焼いていた窯も、現在は、マイクロ波とガスを使い、CO2の排出量を1/4に抑えることのできる非常にエコな現代の窯を使用。女性の方が多いのでかわいいデザインにされたとのこと。カップの取っ手のところに瓢箪をあしらう遊び心も。利家殿「:秀吉にはもったいない」とコメント。
佐藤公一郎氏による徳川家康公をイメージした「葵志野」の解説では、作品名称に 家康公の「葵」を頭に付けた愛称。「志野」という焼き物は約430年前、戦国時代の終わり頃、岐阜県可児市の付近で焼かれた焼き物、非常によき色合いにて、「志野」から初めて釉薬がかけられ、白い焼き物が生まれた。筆による絵付けをしたのも志野が最初と解説。「志野」は、国宝に認定さている「卯花墻(うのはながき)」抹茶茶わんがある(参考情報:国宝指定されている日本で作られた茶碗は「志野」含め2点のみ、他は、中国・朝鮮からの輸入されたもの)
今回の「葵志野」では、器の肌を梅花皮(かいらぎ)サメ肌で釉薬がちょっと縮れてごつごつしている感あり、また、土岐から産出する「鬼板」という赤土の岩石を絵具にしている。国宝「卯花墻(うのはながき)」と同じ顔料を使い、出来るだけ地元にある原料を使いたいと解説されました。余談ですが、梅花皮は、刀剣の鞘(さや)・柄(つか)の装飾に用いられるもので、陶磁器にこの肌触りが再現されるのは、武将としてなじみ深いデザインなのかもしれません。
この他、利家殿・元気!殿により、各武将の作品の解説。三英傑(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康)作品は、戦国時代からの技法を用いたもの、三英槍(加藤清正・前田利家・前田慶次)作品は、現在にあるものを使ってどれだけ奇天烈でアバンギャルドなものが作れるかにチャレンジした器に仕上がっています。
【写真】『「葵志野」の説明を受ける利家殿』
『豊臣秀吉「桐織部」を愛でる利家殿」
続いて、「天下一大茶会」お茶席では、亭主より、寄付の掛け軸の説明、床の間の「千成香炉」の解説。また、今回武将ということで、お城を模した水差しが用意されました。お茶席で使われた茶碗は、野田さとみさん他2名による作品、斬新で前田利家殿に合ったはなやかなイメージに合わせたお茶碗が使われました。
また、お茶菓子は、武将隊・豊臣秀吉プロデュースによる「けふの香り」が披露。秀吉の馬リンの兜をイメージしたデザインで、兜の飾り部分は、蜜漬けのゴボウを使用。お菓子は、栗をういろうでコーティング、太閤殿を派手やかさを演出する金粉をあしらう豪華さ、また表面にお手植えの常泉寺の柊をイメージしたデザインもあり、お菓子を割ると栗が金鉱のように見える演出も。命名の意味は「京」「郷土」そして「今日」の3つあり、今日の為に秀吉殿が考えた心憎い演出なお菓子でした。
今回のお茶席では、ゆるゆるとした中で、裏千家の作法の解説も。お菓子の取り方やお茶碗をなぜ回すのかのご説明もありました。参加者は、1名のゲストを除き、みなさん女性の方で、大和撫子のたしなみとして今回のお茶席から、日本の文化の良いところを少しでも残してほしいとの挨拶。
また、愛知県を中心に活躍されている忍者ドラゴンジョー氏(写真)も同席し、緊張しがちな席を和やかにしました。
本格的なお茶席の中、亭主殿は、これをきっかけに「お茶」に興味を持っていただきたいとのコメント。日本の伝統文化を身近に感じるおもてなしにあふれたお茶席でした。
【「美濃六作」関連情報】
・織田信長 御用窯 横田圭示作 「吉法熊猫」【写真】
・豊臣秀吉 御用窯 丹羽哲男作 「桐織部」【写真】
・徳川家康 御用窯 佐藤公一郎作「葵志野」【写真】
・加藤清正 御用窯 穴山大輔作「黒夜叉」【写真】
・前田利家 御用窯 桑田卓郎作「犬千代絵巻」【写真】
・前田慶次 御用窯 青木良太作「卵溌剌」【写真】
【情報】
名古屋おもてなし武将隊「天下一大茶会」
2012/11/17(土)11/18(日)開催 八事山興正寺・竹翠亭
・名古屋おもてなし武将隊公式ページ
【写真下】 亭主と武将隊前田利家殿・陣傘隊元気!殿
発表された「美濃六作」
このお披露目では、豊臣秀吉公をイメージした作品「桐織部」丹羽哲男氏と、徳川家康公をイメージした作品「葵志野」佐藤公一郎氏二名が、それぞれの作品解説をされました。
豊臣秀吉「桐織部」制作の丹羽哲男氏は、森蘭丸の土岐市の出身、戦国時代から代々窯を受け継いだ陶工の一人として、古田織部の意志を受け継いで今回マグカップを作らせていただきましたと挨拶。この作品の窯は、最新のハイブリット窯を使用。昔は薪で焼いていた窯も、現在は、マイクロ波とガスを使い、CO2の排出量を1/4に抑えることのできる非常にエコな現代の窯を使用。女性の方が多いのでかわいいデザインにされたとのこと。カップの取っ手のところに瓢箪をあしらう遊び心も。利家殿「:秀吉にはもったいない」とコメント。
佐藤公一郎氏による徳川家康公をイメージした「葵志野」の解説では、作品名称に 家康公の「葵」を頭に付けた愛称。「志野」という焼き物は約430年前、戦国時代の終わり頃、岐阜県可児市の付近で焼かれた焼き物、非常によき色合いにて、「志野」から初めて釉薬がかけられ、白い焼き物が生まれた。筆による絵付けをしたのも志野が最初と解説。「志野」は、国宝に認定さている「卯花墻(うのはながき)」抹茶茶わんがある(参考情報:国宝指定されている日本で作られた茶碗は「志野」含め2点のみ、他は、中国・朝鮮からの輸入されたもの)
今回の「葵志野」では、器の肌を梅花皮(かいらぎ)サメ肌で釉薬がちょっと縮れてごつごつしている感あり、また、土岐から産出する「鬼板」という赤土の岩石を絵具にしている。国宝「卯花墻(うのはながき)」と同じ顔料を使い、出来るだけ地元にある原料を使いたいと解説されました。余談ですが、梅花皮は、刀剣の鞘(さや)・柄(つか)の装飾に用いられるもので、陶磁器にこの肌触りが再現されるのは、武将としてなじみ深いデザインなのかもしれません。
この他、利家殿・元気!殿により、各武将の作品の解説。三英傑(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康)作品は、戦国時代からの技法を用いたもの、三英槍(加藤清正・前田利家・前田慶次)作品は、現在にあるものを使ってどれだけ奇天烈でアバンギャルドなものが作れるかにチャレンジした器に仕上がっています。
【写真】『「葵志野」の説明を受ける利家殿』
『豊臣秀吉「桐織部」を愛でる利家殿」
続いて、「天下一大茶会」お茶席では、亭主より、寄付の掛け軸の説明、床の間の「千成香炉」の解説。また、今回武将ということで、お城を模した水差しが用意されました。お茶席で使われた茶碗は、野田さとみさん他2名による作品、斬新で前田利家殿に合ったはなやかなイメージに合わせたお茶碗が使われました。
また、お茶菓子は、武将隊・豊臣秀吉プロデュースによる「けふの香り」が披露。秀吉の馬リンの兜をイメージしたデザインで、兜の飾り部分は、蜜漬けのゴボウを使用。お菓子は、栗をういろうでコーティング、太閤殿を派手やかさを演出する金粉をあしらう豪華さ、また表面にお手植えの常泉寺の柊をイメージしたデザインもあり、お菓子を割ると栗が金鉱のように見える演出も。命名の意味は「京」「郷土」そして「今日」の3つあり、今日の為に秀吉殿が考えた心憎い演出なお菓子でした。
今回のお茶席では、ゆるゆるとした中で、裏千家の作法の解説も。お菓子の取り方やお茶碗をなぜ回すのかのご説明もありました。参加者は、1名のゲストを除き、みなさん女性の方で、大和撫子のたしなみとして今回のお茶席から、日本の文化の良いところを少しでも残してほしいとの挨拶。
また、愛知県を中心に活躍されている忍者ドラゴンジョー氏(写真)も同席し、緊張しがちな席を和やかにしました。
本格的なお茶席の中、亭主殿は、これをきっかけに「お茶」に興味を持っていただきたいとのコメント。日本の伝統文化を身近に感じるおもてなしにあふれたお茶席でした。
【「美濃六作」関連情報】
・織田信長 御用窯 横田圭示作 「吉法熊猫」【写真】
・豊臣秀吉 御用窯 丹羽哲男作 「桐織部」【写真】
・徳川家康 御用窯 佐藤公一郎作「葵志野」【写真】
・加藤清正 御用窯 穴山大輔作「黒夜叉」【写真】
・前田利家 御用窯 桑田卓郎作「犬千代絵巻」【写真】
・前田慶次 御用窯 青木良太作「卵溌剌」【写真】
【情報】
名古屋おもてなし武将隊「天下一大茶会」
2012/11/17(土)11/18(日)開催 八事山興正寺・竹翠亭
・名古屋おもてなし武将隊公式ページ
【写真下】 亭主と武将隊前田利家殿・陣傘隊元気!殿
発表された「美濃六作」