2013年05月25日
【名古屋城】公開を控えた「本丸御殿」
【写真】忠実に復元された本丸御殿玄関・車寄せ。完成したばかり建物は、400年前からタイムスリップしてきたかのように感じられます。
2013年5月23日本丸御殿完成式典では、報道関係者への事前公開が実施。本丸御殿内部の見どころが紹介されました。
戦前に恩賜離宮として宮内庁から名古屋市へご下賜された名古屋城は、国宝第一号の指定を受け、天守閣・本丸御殿ともに、詳細な調査が実施され、構造資料・写真等も残り、戦災で失われたこの貴重な建物を忠実に再現できる資料が揃っています。2009年より復元工事が行われ、今年2013年は、3エリア部分の第一期復元工事・玄関と表書院部分が完成。5月29日(水)より一般公開開始となります。
本丸御殿の見学者入口は、建物東側にあり、建物内は土足禁止。また建物・床・障壁画を傷つけることがないように、入口には、諸注意の掲示があります。
建物内は、バリアフリーになっていますが、一部段差のところもあり、また車いすで見学する場合は、建物北側スロープから入り、中で専用の車いすに乗り換える必要があります。
なお、ベビーカーの利用はできないとのこと。床に手荷物を置くことも制限されるので、この入口にて、中に持ち込むことの出来ない手荷物預かりの受付もあります。
見学者諸注意事項
建物内に入って驚かれるのは、鴨居の低さ。当時の日本人の体格に合わせた構造の為、大体180cm(6尺)ではないでしょうか。気を付けないと頭をぶつけそうになります。
参考写真:常駐する警備員さんの帽子も引っかかりそうな高さ
奥へ進みましょう。
本来の玄関口は、復元障壁画と展示中の重要文化財「竹林豹虎図」保存の為、閉じられた形に、障子の光を通して、玄関正面から二之間・一之間と並びます。正規の来訪者は、まずここで一旦取次を待つ場所になります。障壁画は、江戸時代初期、狩野貞信や狩野探幽など日本画史上最大の画派「狩野派」の絵師たちによるもの。各部屋は、贅を尽くした日本画で彩られ、今回の復元に当たり、忠実な復元模写が何年にも渡って準備が進められ、今まさに完成当時の色合いに再現された日本画を目の当たりすることができます。(参考情報 本丸御殿「復元事業」解説)
【写真下】
左側 玄関左側の一之間
右側 玄関正面に当たる二之間
どちらも障子・壁面には「竹林豹虎図」が描かれています
今回第一期復元公開される玄関と表書院は、慶長20年(1615年)当時の建物を忠実に復元。初代藩主義直公婚儀の為、尾張を訪れた徳川家康公は、ここから大阪夏の陣出陣へ出陣。家康公が目の当たりにした新築当時そのものの建物を我々はこの時代に観ることができます。改めて玄関二之間(28畳)一之間(18畳)に描かれた竹林豹虎図。完成した当時そのままの色合いの忠実な復元模写障壁画は、見学者を圧倒します。
そして表書院とつなぐ大廊下では、実際に表玄関を飾った当時の実物・重要文化財「竹林豹虎図」が展示。約400年経った今もその輝きが衰えることなく見るものを圧倒します。今回期間限定(2013年5月29日より6月9日まで)の公開とのこと。
【写真下】
左:玄関一之間の竹林豹虎図
右:一之間横に展示された本物の「竹林豹虎図」(重要文化財)
期間限定展示:2013年5月29日より6月9日まで
間近で比較して観ることが出来る数少ないチャンス!
玄関から大廊下経て、天守閣の方へと進むと、隣接する表書院に入ります。藩主との謁見の場になる表書院は、控えの間となる三之間(39畳)二之間(24畳)と一ノ間(24畳)と並び、一之間は、実際に藩主が御成になる上段之間(15畳)を奥にして、御三家の1つ尾張徳川家として威厳を示す豪華な作りに圧倒されます。当時の名古屋が、徳川将軍家にとっていかに重要な場所であったかを改めて実感。実際に将軍・家康公は、この新築された上段之間の中で御成りになったと思うと感無量です。
本丸御殿復元工事は、今後も続き、2016年対面所等第二期公開、2018年将軍の居住場所となる上洛殿を含むすべての場所の公開を目指して、工事が進められています。現在名古屋城では、天守閣にて特別展「本丸御殿復元への歩み 一歩・一歩」も開催。戦前の写真や復元に使われた図面・資料・ガラス乾板(写真) 実際の障壁画(表書院三之間麝香猫図)が公開。また、本丸・西外に内堀を挟んで隣接する御深井丸では、本丸御殿再建の為に作られた木材加工場・原寸場【写真】にて、実際の作業の様子も見学することができ、名古屋城城内全体が、再建に向けた過程をリアルタイムで見ることの出来る貴重な機会となっています。
なお、本丸御殿の再建を担う市民からの寄付「本丸御殿積立基金」も引き続き呼びかけられています。天守閣再建当時と同じく、市民主導による地道な活動が、まさに実を結ぼうとしています。
【関連情報】
・名古屋城公式ページ
-同・アクセス情報
入場料:大人500円
(名古屋市内在住敬老手帳提示者100円)
-中学生以下無料
-名古屋市営交通局各種1日乗車券・名古屋市観光ルートバスメーグル1Dayチケット提示による入場割引制度あり
(名古屋市交通局得ナビWeb)
本丸御殿公開に伴い2013年5月29日(水)より9月1日(日)まで、名古屋城開園時間が延長。
開園時間:朝9時より午後6時半まで(入場は午後5時まで)
注:天守閣は、午後5時半入場〆切 -午後6時閉館
本丸御殿は、午後5時半入場〆切 -午後6時閉館
(本丸御殿は、混雑による見学入場規制の可能性あり、夕方間際の入園時は、名古屋城入口にて、混雑状況をご確認いただいた方が良いかもしれません)
5月29日(水)朝オープニングセレモニー開催
-新生「あいち戦国姫隊」13時より初演舞(イベント告知)
同・名古屋城本丸御殿
-「名古屋城入場料」のみで観覧できます。
同・重要文化財障壁画特別展示
-「松竹豹虎図」本丸御殿玄関・大廊下にて展示
展示期間:2013/05/29(水)〜06/09(日)
関連展示として、隣接する天守閣では、特別展も開催。当時の障壁画と復元されたばかりの当時の色合いの復元画と見比べると、より深く楽しめます。
-同「本丸御殿積立基金」寄付のお願い
城内では、記念撮影スポットとして人気のある正門横の「金鯱」に設置された募金箱の他、本丸御殿内・入口受付にて寄付受付中。
-同・名古屋城・まるはち博覧祭(pdf)
会期:2013年5月29日(水)より6月16日(日)
名古屋城内会場: 9時〜18時半(入場は17時まで)
-城外・東門会場(地下鉄市役所駅前会場)は、11時〜21時
期間中、名古屋城城内では、常駐する名古屋おもてなし武将隊の他に、メンバー再結成したあいち戦国姫隊(毎週水曜日)・清洲城武将隊桜華組(平日の一部出陣)も登場予定
名古屋を代表する名古屋めしやお土産物屋台が並びます。
-名古屋城・西北隅やぐら(清須やぐら)乃木倉庫特別公開
2013/05/25(土)より06/02(日)
-本丸御殿に隣接する天守閣内特別展(写真下)
「本丸御殿復元への歩み 一歩・一歩」告知(開催期間2013年5月23日より7月15日まで)
同・展示 表書院三之間に実際に飾られていた障壁画「麝香猫図」
参考:表書院三之間の様子(復元模写)
復元の資料となった図面や明治時代に撮影されたガラス乾板(写真フィルムに相当するもの)戦災で破損した金具などが展示
また、本丸地階では、パネル展も実施
本丸御殿の見学者入口は、建物東側にあり、建物内は土足禁止。また建物・床・障壁画を傷つけることがないように、入口には、諸注意の掲示があります。
建物内は、バリアフリーになっていますが、一部段差のところもあり、また車いすで見学する場合は、建物北側スロープから入り、中で専用の車いすに乗り換える必要があります。
なお、ベビーカーの利用はできないとのこと。床に手荷物を置くことも制限されるので、この入口にて、中に持ち込むことの出来ない手荷物預かりの受付もあります。
見学者諸注意事項
建物内に入って驚かれるのは、鴨居の低さ。当時の日本人の体格に合わせた構造の為、大体180cm(6尺)ではないでしょうか。気を付けないと頭をぶつけそうになります。
参考写真:常駐する警備員さんの帽子も引っかかりそうな高さ
奥へ進みましょう。
本来の玄関口は、復元障壁画と展示中の重要文化財「竹林豹虎図」保存の為、閉じられた形に、障子の光を通して、玄関正面から二之間・一之間と並びます。正規の来訪者は、まずここで一旦取次を待つ場所になります。障壁画は、江戸時代初期、狩野貞信や狩野探幽など日本画史上最大の画派「狩野派」の絵師たちによるもの。各部屋は、贅を尽くした日本画で彩られ、今回の復元に当たり、忠実な復元模写が何年にも渡って準備が進められ、今まさに完成当時の色合いに再現された日本画を目の当たりすることができます。(参考情報 本丸御殿「復元事業」解説)
【写真下】
左側 玄関左側の一之間
右側 玄関正面に当たる二之間
どちらも障子・壁面には「竹林豹虎図」が描かれています
今回第一期復元公開される玄関と表書院は、慶長20年(1615年)当時の建物を忠実に復元。初代藩主義直公婚儀の為、尾張を訪れた徳川家康公は、ここから大阪夏の陣出陣へ出陣。家康公が目の当たりにした新築当時そのものの建物を我々はこの時代に観ることができます。改めて玄関二之間(28畳)一之間(18畳)に描かれた竹林豹虎図。完成した当時そのままの色合いの忠実な復元模写障壁画は、見学者を圧倒します。
そして表書院とつなぐ大廊下では、実際に表玄関を飾った当時の実物・重要文化財「竹林豹虎図」が展示。約400年経った今もその輝きが衰えることなく見るものを圧倒します。今回期間限定(2013年5月29日より6月9日まで)の公開とのこと。
【写真下】
左:玄関一之間の竹林豹虎図
右:一之間横に展示された本物の「竹林豹虎図」(重要文化財)
期間限定展示:2013年5月29日より6月9日まで
間近で比較して観ることが出来る数少ないチャンス!
玄関から大廊下経て、天守閣の方へと進むと、隣接する表書院に入ります。藩主との謁見の場になる表書院は、控えの間となる三之間(39畳)二之間(24畳)と一ノ間(24畳)と並び、一之間は、実際に藩主が御成になる上段之間(15畳)を奥にして、御三家の1つ尾張徳川家として威厳を示す豪華な作りに圧倒されます。当時の名古屋が、徳川将軍家にとっていかに重要な場所であったかを改めて実感。実際に将軍・家康公は、この新築された上段之間の中で御成りになったと思うと感無量です。
本丸御殿復元工事は、今後も続き、2016年対面所等第二期公開、2018年将軍の居住場所となる上洛殿を含むすべての場所の公開を目指して、工事が進められています。現在名古屋城では、天守閣にて特別展「本丸御殿復元への歩み 一歩・一歩」も開催。戦前の写真や復元に使われた図面・資料・ガラス乾板(写真) 実際の障壁画(表書院三之間麝香猫図)が公開。また、本丸・西外に内堀を挟んで隣接する御深井丸では、本丸御殿再建の為に作られた木材加工場・原寸場【写真】にて、実際の作業の様子も見学することができ、名古屋城城内全体が、再建に向けた過程をリアルタイムで見ることの出来る貴重な機会となっています。
なお、本丸御殿の再建を担う市民からの寄付「本丸御殿積立基金」も引き続き呼びかけられています。天守閣再建当時と同じく、市民主導による地道な活動が、まさに実を結ぼうとしています。
【関連情報】
・名古屋城公式ページ
-同・アクセス情報
入場料:大人500円
(名古屋市内在住敬老手帳提示者100円)
-中学生以下無料
-名古屋市営交通局各種1日乗車券・名古屋市観光ルートバスメーグル1Dayチケット提示による入場割引制度あり
(名古屋市交通局得ナビWeb)
本丸御殿公開に伴い2013年5月29日(水)より9月1日(日)まで、名古屋城開園時間が延長。
開園時間:朝9時より午後6時半まで(入場は午後5時まで)
注:天守閣は、午後5時半入場〆切 -午後6時閉館
本丸御殿は、午後5時半入場〆切 -午後6時閉館
(本丸御殿は、混雑による見学入場規制の可能性あり、夕方間際の入園時は、名古屋城入口にて、混雑状況をご確認いただいた方が良いかもしれません)
5月29日(水)朝オープニングセレモニー開催
-新生「あいち戦国姫隊」13時より初演舞(イベント告知)
同・名古屋城本丸御殿
-「名古屋城入場料」のみで観覧できます。
同・重要文化財障壁画特別展示
-「松竹豹虎図」本丸御殿玄関・大廊下にて展示
展示期間:2013/05/29(水)〜06/09(日)
関連展示として、隣接する天守閣では、特別展も開催。当時の障壁画と復元されたばかりの当時の色合いの復元画と見比べると、より深く楽しめます。
-同「本丸御殿積立基金」寄付のお願い
城内では、記念撮影スポットとして人気のある正門横の「金鯱」に設置された募金箱の他、本丸御殿内・入口受付にて寄付受付中。
-同・名古屋城・まるはち博覧祭(pdf)
会期:2013年5月29日(水)より6月16日(日)
名古屋城内会場: 9時〜18時半(入場は17時まで)
-城外・東門会場(地下鉄市役所駅前会場)は、11時〜21時
期間中、名古屋城城内では、常駐する名古屋おもてなし武将隊の他に、メンバー再結成したあいち戦国姫隊(毎週水曜日)・清洲城武将隊桜華組(平日の一部出陣)も登場予定
名古屋を代表する名古屋めしやお土産物屋台が並びます。
-名古屋城・西北隅やぐら(清須やぐら)乃木倉庫特別公開
2013/05/25(土)より06/02(日)
-本丸御殿に隣接する天守閣内特別展(写真下)
「本丸御殿復元への歩み 一歩・一歩」告知(開催期間2013年5月23日より7月15日まで)
同・展示 表書院三之間に実際に飾られていた障壁画「麝香猫図」
参考:表書院三之間の様子(復元模写)
復元の資料となった図面や明治時代に撮影されたガラス乾板(写真フィルムに相当するもの)戦災で破損した金具などが展示
また、本丸地階では、パネル展も実施